比類ない、拡張性に優れた防空ミサイル防衛を米艦隊に提供
SPY-6は米海軍のレーダーシリーズです。7艦種において防空ミサイル防衛を行い艦隊の能力を大きく飛躍させています。
SPY-6シリーズは、統合されたレーダーです。つまり、弾道ミサイル、巡航ミサイル、敵の航空機、水上艦艇から同時対処が可能です。また、大幅に拡大した探知距離、向上された感度、より正確な識別など、従来のレーダーよりも優れた点がいくつもあります。
このレーダーは、SM-3迎撃ミサイルやSM-6ミサイルを含む海軍の最新兵器を最適化します。正確な標的情報と飛来する脅威に関するデータにより、兵器の性能を最大限に引き出すことができます。
どのタイプも同じハードウェアとソフトウェアを使用しており、モジュール化された構造であるため、信頼性が高く、メンテナンスコストもより低くなっています。
レーダーモジュラーアセンブリと呼ばれる個別の「ビルディングブロック」で構成されています。このビルディングブロックとは、一つ一つが単体で作動するレーダーとなっており、2’x2’x2’の「箱」に収められております。これらの「箱」は、積み重ねることで、どういった船の任務要求にも応えることが可能です。
SPY-6アレイは、海軍初のフライトIII誘導弾駆逐艦USS Jack H. Lucas(DDG 125)やUSS John F. Kennedy(CVN-79)など、最新の艦船に納入・搭載されています。
SPY-6の詳細
DDG 51フライトIII級駆逐艦用に設計されたSPY-6(V)1の特徴:
- 4面のアレイ(1面あたりRMAは37個)による切れ目のない360°の状況把握
- 今後SPY-6が換装してゆくレーダーから大幅に向上した探知範囲と感度
次の脅威に対し同時対処:
- 弾道ミサイル
- 巡航ミサイル
- 対艦および経空脅威
- ジャミング/クラッタおよび電子戦
強襲揚陸艦およびニミッツ級航空母艦用に設計されたSPY-6(V)2(別名エンタープライズ対空監視レーダー(回転型))の特徴:
- 1面の回転型アレイ(1面あたりRMAは9個)による切れ目のない360°の状況把握
- 航空交通管制と艦船の自己防御能力
次の脅威に対し同時対処:
- 巡航ミサイル
- 対艦および経空脅威
- ジャミング/クラッタおよび電子戦
フォード級空母およびFFG(X)誘導ミサイル搭載フリゲート艦用に設計されたSPY-6(V)3(別名エンタープライズ航空監視レーダー(固定型))の特徴:
- 3面の固定型アレイ(1面あたりRMAは9個)による切れ目のない360°の状況把握
- 航空交通管制と艦船の自己防御能力
次の脅威に対し同時対処:
- 巡航ミサイル
- 対艦および経空脅威
- ジャミング/クラッタおよび電子戦
DDG 51フライトIIA級駆逐艦用に設計されたSPY-6(V)4の特徴:
- 4面のアレイ(1面あたりRMAは24個)による切れ目のない360°の状況把握
- 今後SPY-6が換装してゆくレーダーから大幅に向上した探知範囲と感度
次の脅威に対し同時対処:
- 弾道ミサイル
- 巡航ミサイル
- 対艦および経空脅威
- ジャミング/クラッタおよび電子戦